2017年1月25日水曜日

わるあがき合戦の行方(1)

 ポケバンクの解禁が世をにぎわす中,今回記事の内容として扱うのはどういうわけか初代対戦でよく見かける「わるあがき合戦」です。これは,第2回ヒストリアカップで分身眠るケンタロス・マルマインの登場に衝撃を受け,「あらゆるポケモンに分身眠るの可能性があるなら,あらゆるポケモンにわるあがき合戦の可能性がある」と考えたからです。技を封じて本物とコピーが戦う様子がわるあがき合戦に見えてきたのは気のせいでしょうか。

 以下,わるあがきを「ノーマルタイプの威力50の技,タイプ一致1.5倍や無効半減の影響を受け,反動ダメージは与えたダメージの半分(1未満切り捨て)」として扱い筆を進めています。また,種族ごとの強弱を明らかにするため,レベルは50に統一します。記事の内容に間違いなどあればご指摘願います…

 まず最初に,わるあがきを使った場合のダメージと反動ダメージの期待値を計算します。いつも対戦で見かける2匹ということでケンタロス対ルージュラで説明しますが,

50ケンタロス→50ルージュラ:ダメージ期待値66.3,反動期待値33.2
50ルージュラ→50ケンタロス:ダメージ期待値18.6,反動期待値 9.3

 お互いにわるあがきを1回ずつ当てるとしましょう。ケンタロスのHPは18.6+33.2=51.8減少しますがHP最大値が181なので,平均181÷51.8≒3.5ターン耐えます。一方ルージュラのHPは66.3+9.3=75.6減少しますがHP最大値が171なので,平均171÷75.6≒2.3ターン耐えます。
 こうして見るとなんとなくケンタロスが勝ちそうな気がしてきます。そこでこのように,「互いにわるあがきを1回ずつ当てた時のHP減少割合」を比較することで,異なる種族同士のわるあがき合戦の有利不利について逐一調べてみることにしました。


というわけでこんな感じ(雑)な表になりましたが,筆者の独断と偏見によって選ばれたポケモンたちを有利な順に並べると,


ゲンガー>サイドン>カビゴン>ラッキー>ラプラス>ケンタロス>ファイヤー>フリーザー>ナッシー>パルシェン>フシギバナ>キュウコン>スターミー>サンダース>マルマイン>ルージュラ>フーディン>ダグトリオ

となりました。上位に軒並み遅いポケモンがランクインし,素早さが意味をなさなくなっています。影分身0回でわるあがき合戦に突入すれば先攻後攻の影響は大きいですが,影分身を6回するとそもそも技がなかなか当たらないので,先攻後攻がどちらなのかは大して影響しないだろう,ということになるでしょうか。

 さて,ホンマかいなと疑念を抱く皆様のために,初代の廃人らしくアホな企画を思いつき,各カードについて100万回ずつ対戦させ,勝率(%)を集計してみました。もちろんプログラミングしてパソコンに丸投げしましたが。


 ここで注目いただきたい点は2つあって「想像以上に引き分け率が高い点」「結果が(期待値で推定した)星取表とほぼ一致している点」です。この表では,カビゴンのカビゴンに対する勝率が35.4%となっていますが,負ける率も35.4%なので,残りの29.2%は引き分け(反動ダメージで同時に倒れる)になるというわけです。期待値で計算した星取表とほぼ(有利不利の)結果が一致しているのもまあ予想通りと言えば予想通りですが,ある程度有利不利を予測できることが明らかになったように思います。とはいえ,サイドン対ラッキーの引き分け率がいくらなんでも高すぎる気がするのでもうちょっと気長に調べてみます。なんでだろう。

 最後に個人的な感想ですが,サイドンが強いことは予想通りとして,ラプラスが思った以上に強くてびっくりしました。分身眠るラプラスはPPが切れても強いですね!!!


~完~




表が見づらいとは思いますが後で直します

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