2016年7月9日土曜日

「初代チャンピオン基本セット」から組むパーティ(前編)

「初代チャンピオン基本セット」
 本稿では「初代チャンピオン基本セット」なる勝手な命名を「50マルマイン,50ルージュラ,55ケンタロス,55スターミー」の4体組に対して行い,残りの2体をどう決めるか思案することにしました。

 ポケモンスタジアム(無印)をプレイした方にはお馴染み,第一回ポケモンリーグのルールで実施された全国大会で優勝した「とおる」氏のパーティは,上記の基本セットに「50フリーザー・55ガルーラ」を加えた形でした。実際に相手にしてみると,基本セット4体の組み合わせが絶妙で,選出の段階から苦戦さられることも多かった印象です。筆者はこれをヒントに,上記4体を基軸とし,残り2体で個性を出すパーティを何種類か考えてみることにしました。ピカチュウに波乗りを覚えさせるために使ったプレーヤーも中には…


 今回の記事は前半後半に分けることにします。前編では,「使いたい1匹」をレベル55で投入した場合とし,後編はレベル50で投入した場合とします。前編でレベル55での投入を想定するのは「ダグトリオ・フーディン・ナッシー・ラプラス・サンダース・フリーザー・サンダー・ファイヤー・カイリュー」とし,番外編としてルージュラのレベルを55とした場合も併せて想定します。なお,たまに基本セットの4体がそろわない場合がありますが,パーティのバランスを取るためとご承知おきください。
 あと,あらかじめ断っておきますが,バランスパは分量が増えすぎるため考慮していません。

まずは世にも恐ろしい「55地割れダグトリオ」から行きたいと思います。相手からすればまともな対策方法を練るのが難しく,運ゲーの恐怖を味わうことになります。使っている側からすると,相手の電気タイプの対策には全くなっていないですが,それはともかく。
 これを見せられた相手からすると,飛行タイプ(と言うかほぼ伝説の鳥たち)を持っていれば入れざるを得なくなります。 というわけでまず考えるのは伝説の鳥対策。フリーザーをラプラスorパルシェン,ファイヤーをスターミー(たまに止まらないけど…)に任せるにしても,サンダーを易々と止めるゴローニャorサイドンは弱点がダグトリオ自身と重なる関係で入れづらく,サンダーが鬼門となると予想できます。
 というわけで,イマイチ活躍できていなかったケンタロスを外し,55サンダーに先制して五分を取るには,55ゲンガーで眠らせに行く(そぶりを見せて選出の段階で惑わす)ことを考えます。まあケンタロスがいなくなったスペースに岩/地面の誰かを突っ込んでもいいとは思いますが,地割れダグトリオは5体で組んだパーティにピン刺しするのが嫌らしいと思ってるので下記の構成を考えます。
「50マルマイン,ルージュラ,ラプラス,55スターミー,ゲンガー,ダグトリオ」

お次は55フーディン,いまいち採用理由がピンと来ないという方も多いことでしょう。個人的には,電気とまさこには健闘出来ると思っているのですが,(おマルの)電磁波+ケンタロスのマークが厳しく,この対戦環境ではいくらダメージを抑え込んでも凍ってしまっては元も子もないので。自分からどの特殊状態(毒と麻痺しか選択肢がないが…)を食らいに行くか明確にした上で使えば,毒を放つことで回復技の無いルージュラを長い目で見て倒すことが出来るかと。
 上記の電磁波+ぎゅうたが厳しく,スターミーにも有利が取れないので,両者に不利にならないラプラスを入れてそのままパーティにするのが無難な気がしています。フーディン自体が未開拓分野の一つなので,発見できた方にはぜひ使っていただきたいところです。まさか入手手段の通信進化が未開拓の原因とは思わなかったけど。
「50マルマイン,ルージュラ,ラプラス,55スターミー,ケンタロス,フーディン」

 55ナッシー,どうやって使うんだろうと思いつつ(使ったことがないので筆者は自信がない)。ラッキーに確実に先制でき大爆発で一撃,低レベルラプラスに先制して眠らせることが出来るのは大きいと思われます。
 しかし敵のスターミー・ルージュラのマークがきつ過ぎるので,この2体に有利の取れないスターミーを外し,55サンダースを入れてしまう手を考えることにします。サンダース・ナッシー・ケンタロスのエース3体でジャンケンを仕掛けに行くイメージで。「味方のパー(ナッシー)」→「相手のチョキ(ルージュラ)」→「味方のグー(ケンタロス)」→「相手のパー(スターミー・ラプラス)」→「味方のチョキ(サンダース)」→「相手のグー(ゴローニャ)」→(略)
 とはいえいくら電気を2枚入れていようと55フリーザーあたりが出てくると厳しいので,ラプラスかパルシェンを入れて牽制するしかないでしょう。電気が2枚いて,ナッシー自体がマルマインに強いので,無理にラプラスを取る理由がないと判断し,ここではパルシェンを取ります。そこまで相手側の50ラプラスを苦しめる必要があるかどうかは別として。
「50マルマイン,ルージュラ,パルシェン,55ケンタロス,サンダース,ナッシー」

 この環境における55スターミーは,トレーナーがスターミーを千切って自己再生させて増やしたんじゃないかと疑うくらい数が多い現状があります。55サンダースを採用する根拠はほかでもなく55スターミー対策で,50マルマインと同時に投入しスターミーをけん制しようという判断です。
 しかし,電気を2体運用すると,相手が出してくるゴローニャ・サイドンに対して何もできない選択肢を増やしてしまうので,後出しから止めに行けて,吹雪を放つサイドンの起点になりにくいパルシェンを起用します。ラプラスでも良いですが,ナッシーの項同様に,無理にスターミー対策をしなくてもよいという判断を下します。
 で,相手がスターミーを出しづらい環境を作るということは,自分のスターミーが動きやすいということなので,スターミーは抜かずそのままとします。
 強いて言えば,相手の電気に対する後出しを考慮していないため,サンダースが電気と相対したときに,苦戦しないような技構成が求められますが,筆者にはあまりいい考えが浮かびません。
「50マルマイン,ルージュラ,パルシェン,55ケンタロス,スターミー,サンダース」


毎回採用が取りざたされるほど人気のラプラス,じゃあ基本セットに入れればいいじゃないかという意見もありそうですが,ルージュラ以外の氷タイプ全員は電気タイプを弱点とするので,ルージュラ以外の氷タイプは無理に基本セットに入れなくてよいという判断を筆者はしています。
 さて,そんなラプラスをレベル55で使ってしまう何とも無謀な計画をします。55ラプラスの利点は50パルシェン・ジュゴンとの素早さの逆転が大きいので,水/氷タイプの他の候補たちを絶望させることが出来ます。また,異様なまでに打たれ強いので,スターミーを凍らせて勝つことすらある程度の確率で望めます。さらに,ミラーを嫌ってスターミーを抜く選択肢もあるので,結構自由度の高い編成が望めます(このページの趣旨に反し,答えが出ない組み合わせでもあります)。
 ただしルージュラが非常にきついのでケンタロスは外せません。 スターミーと電気を残り(最大)2体で抑え込む必要がありますが,すでに氷タイプが2体いるので,無理に「凍らないからという理由だけで氷タイプを入れる」必要がないため,比較的自由に考えることが出来るでしょう。
「50マルマイン,ルージュラ,55ケンタロス,ラプラス」+「自由枠2つ」



努力値を振る都合上50で運用しづらい伝説鳥は,バランスパについて考慮していない今回記事のレベル配分制約により,レベル55になってしまいま す。とはいえラプラスと役割がかぶりやすく,似たような答えになりがちなので,あえて55ラプラスのすぐ隣に書くことにしました。
  フリーザーの(ラプラスと比べた)長所は低レベルのルージュラに後出しを許さないところで,半減吹雪→破壊光線で致命傷を与えられます。一方相手のラプラス(など水・氷複合属性)対策は相変わらずの鬼門なので,なんとかしないといけないでしょう。
  まず,水・氷属性対策として,55スターミーと入れ替える形で55サンダースを投入します。55ナッシーで強引に眠らせるのも悪くない選択肢と思います が,向こうもレベル55だと対策にならないのでここでは見送ります。次に,相手側がルージュラを出しにくいのをいいことに,こちらとしては「相手方がルー ジュラを選択しなければ暴れられる」ポケモンを探すことになります。基本セットの50ルージュラもその1体ですが,ここでは一番わかりやすい50ナッシー を入れることにします。


「50マルマイン,ルージュラ,ナッシー,55ケンタロス,サンダース,フリーザー」


 55サンダーは不一致吹雪に対して素早さで負けてしまう懸念もありますが,「純電気と向き合うと(お互いに)攻撃手段がない」「ゴローニャ・サイドンに対して無力」という懸念材料があります。
 それぞれの不安を解消するには,「味方に地面を1体入れる」「後出しできるラプラス・パルシェンを入れる」があると思います。電気を涼しい顔で止めるゴローニャ・サイドンには頼もしさを感じる一方で,トリプルエースでゴローニャ・サイドンを入れると選出の幅があまりにも狭まるので個人的には気が進みません…。というわけで,相変わらず(特に高レベルの)ルージュラが鬼門である都合上,スターミーとサンダーのトレードになるかと思います…
  ここまで筆を進めておいてふと思ったのですが,「純電気+ゴローニャ・サイドン」の両方に無理矢理圧力をかけられる子どこかにいなかったっけ…と思うわけです。いましたニド夫妻。吹雪を持っているサイドンへの後出しだけは運が絡みますが,それ以外への対策は一通り出来てると思います。
 個人的には,50ゴローニャの大爆発と50ルージュラの吹雪を確定で耐えるクイン推しです。一方で,ニド夫妻とゴローニャが地震を打ち合った場合,「キングの方が高確率で2発で倒せる」「ゴローニャの地震はいずれにしろ確定2発」なので,キングも採用圏内なのでここは迷うところ。
 ついでに調べてみたのですが,55サンダーの55スターミーに対する勝率が約54%(スターミーは吹雪連射,サンダーは乱数1発の雷→倒せなかった場合ドリルくちばし)しかないので,思ったほどスターミーに圧力がかからないのも痛いです。が,スターミーミラー(ちょうど50%)よりはマシなので,深く考えないことにします。
「50マルマイン,ルージュラ,ニドクイン,55ケンタロス,スターミー,サンダー」


 後の世代で色々な使い方が開発されたファイヤーですが,この時代にあって使い方がイマイチ発掘されてこなかった1体です。当時の小学校で「要らないから倒した」という報告も多数…。しかし,高速移動→炎の渦と打たれるとスターミーすら封じ込めてしまうので,個人的に対策を考えあぐねている1体でもあります。威力の高い技をことごとく弱点とする都合上,影分身合戦には向かないので,毒を入れてしまえばいいという説がありますが,そういう時に限ってラッキーと交換されて泥試合に(以下略)
 というわけでファイヤーを使う側としては,毒をけん制できる50ラッキーは確定となります。なにしろ50で入れやすい再生回復持ちが少ないもので…。しかしこの状態の6体だと吹雪に対して弱点丸出し状態で,相変わらずスターミーに対して健闘できていないことを鑑みて,筆者もどうやってこういう形に持って行ったか忘れましたが結構出入りの激しい改造を行い,以下のような状態になりました。拘束技持ちが2体もいるけど,そこはコンセプトということで…
「50マルマイン,ルージュラ,ラッキー,パルシェン,55サンダース,ファイヤー」


 巻き付く,吹雪,つのドリル,電磁波という技構成を仮定するも,先制して眠らせて来るゲンガー・ルージュラが鬼門中の鬼門。特にゲンガーに対しては技の通りすら悪く完全に不利なので,ケンタロス・スターミーで選出を抑えさせる必要が出るので55の3体はこれ以上動かせないでしょう。
 しかし,そうすると今度はレベル50の3体目が決まりません。ラッキーを投入することを考えるものの,吹雪に対して弱点丸出し状態になり挫折。これ以上手を入れてもイマイチ納得のいく答えが出てこないので,「基本セット4体と相性が良くない」という無理矢理なコメントにとどめようと思います。と言うかこの技構成だったらレベル喰わないハクリューじゃダメなのってなりそう…

おまけ
  ルージュラのレベルを55にするとどうなるのかという話を。相手からすれば,50ルージュラをレベル差で逆転しようという試み(主としてフリーザー・ファイヤー)がことごとく失敗になるので,その点は有利になります。また,ルージュラミラーで大きく有利を取れるようになるので,相手方のルージュラ選出を抑えることもできます。とはいえ電気と55サンダーに対して割と何もできてない感が出るので,思い切って50のゴローニャorサイドンを投入。さっきサンダーの項で入れたくないって言ったじゃん!という突っ込みも分かりますが,他に手が浮かばない…残り1体は,相手側がルージュラ選ばなければ暴れられる+氷に対して弱点丸出しにならないを考えるとラプラスが適任かなと思います。
 あんまりバランスが良くないですが相手方の選出で頭を悩ませることだけ考えたことにしておきます。


前編のむすびに代えて
 ご覧の通り,カイリュー以外のレベル55は多少の無理をしつつも一定の形に収まったような気がしています。登場頻度が高いのは「55サンダース」「50ラプラス・パルシェン」あたりでしょうか。これだけ色々なパーティへの可能性を残すあたり,やっぱり基本セットの4体は強いです。


 








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